ナンパと評論をごった煮にすると謎肉になります

ナンパの計画と書評について書き込んでいくブログです。時々時事ネタ入れます。よろしくお願いします

2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

夏目漱石「こころ」を超える価値観の提示 中村文則「悪意の手記」

こんにちは。マシマシでっす。 突然ですが、僕は、西加奈子さんのファンです。彼女の作品の、ラストに溜まったストレスをエンジンに突き進んでいく疾走感、爽快が好きなんです。その彼女が、中村文則さんの「教団X」をむちゃくちゃ評価してたので、気になっ…

他者を愛することで、自己を愛すること 角田光代「八日目の蝉」

こんにちは。マシマシでっす。今日は、角田光代さんの「八日目の蝉」と読みました。これ、直木賞もとってるし、映画化もされ、昔結構話題になったみたいですね。 www.youtube.com いつものように、ネタバレ全開で話していこうと思います。

福岡伸一「生物と無生物のあいだ」

福岡伸一さんの「生物と無生物のあいだ」を読んでます。 科学と、私たちの共通する考え方を示してくれる本だ。だから、科学の、生物をどう定義するかの流れを示されている本なのに、大変秀逸なハウツー本としても読めるし、先人たちの足跡を辿る文学のように…

自己を見据えさせてくれる他者 朝井リョウ「何者」 19夜目

こんにちは。マシマシでっす。 今、映画化で話題の朝井リョウ「何者」読みました。今度、映画についても感想書きたいと思いますが、今日は小説のみ。いつものように、ネタバレ込みで、感想行きます。

芥川龍之介「疑惑」 過去からの問いが、「ゆとりですが、なにか」で一つの答えを提示できたのでは?

こんにちは。マシマシでっす。 芥川龍之介「疑惑」読みました。いつものようにネタバレ全開で、感想言っていきます。

11月ナンパ計画

こんにちは。マシマシでっす。 11月のナンパの目標です。

トランプ大統領当選翌日の朝刊の社説を読み比べてみた トランプへの期待度は6紙でどのような違いがあるのか

ドナルド・トランプ、アメリカ大統領当選が決まりましたね。 トランプ当選翌日11月10日の主要新聞6紙の朝刊の社説を読み比べてみました。 各紙で言っていることがそれぞれ微妙に、というか、けっこう違っていて。具体的にどう違っていたかを見ていこうと思い…

芥川龍之介 「西郷隆盛」 歴史と論理は利用手段でいいと思う

こんにちは。マシマシでっす。 今回は、歴史について少し考えてみようと思います。 歴史ってどこまで正確か、わからないですよね。なぜかって? 今、僕らが信じている正しいとされる歴史は、その時代の人々が残した日記や記録から後世の学者たちが正しいと判…

戦争対立国間の対話について考えた 原民喜「夏の花」

こんにちは。マシマシでっす。 原民喜「夏の花」を読みました。 原子爆弾によって、人間が(身体的に)どう醜く変化するか、広島の建物の崩壊、人間が安定して生活するためのシステムが一瞬にして崩れ去るとどんな混乱が生まれるかが、とても具体的に記され…

中村文則「掏摸」 当事者として生きるには

この小説の木崎という人物がいる。彼は、視聴者がであり、作者だ。 木崎が、人生について語る描写がある。 この人生において最も正しい生き方は、苦痛と喜びを使い分けることだ。全ては、この世界から与えられる刺激に過ぎない。そしてこの刺激は、自分の中…

高石宏輔「あなたは、なぜ、つながれないのか ラポールと身体知」 コミュ障はうまく話せないからコミュ障なのではない。自分を顧みることを知らないからコミュ障なのだ

「自分の感情や感覚を自覚しながら、自分で発想して、試して、その成功、失敗に一喜一憂する中で、自分で考えるための感覚は育まれていく。そのことを実感したときに人は他人にアドバイスを求めずとも、自分で進めるようになっていく」 高石宏輔「あなたは、…

筒井功「忘れられた日本の村」 限界集落の中の遺産に目を向ける

「この小さな山間の天地にも一三〇〇年を超す歴史があり、その盛衰にはなかなか激しいものがある。どんなにささやかに見えても、これこそ歴史と呼ぶべきものではないだろうか」 継承者がなく途絶えた狂言の曲目の舞が伝統として伝わる村や、裏庭から水晶が掘…